これが私の書きたいこと! 失いながら生きる(24)

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失いながら生きる(24)

 久しぶりの入院。家事の雑用から解放された環境では、同じくらいテンションの低い患者さんと、馬鹿話に明け暮れる毎日。

 4人部屋の他の患者は仲良しの患者仲間。こんなに楽しくていいのだろうか・・・自分は本当にうつ病なのだろうかと、笑うたびに家族への呵責を感じる日々。周りの患者も

「家では笑うことがない」

「ここには笑いに来ている」

「退院したら元の木阿弥だとわかっているから、ここでの時間を楽しみたい」

皆、思っていることは同じである。

 ただ、うつ病で入院するほどの精神状態である。正常な判断能力を持っている者は一人もいないと肝に銘じている。何ヶ月もいると、必ず患者同士のトラブルに巻き込まれる。今回も既にトラブルに巻き込まれ、躍らされ、腹立たしい思いもしている。でも、そこにいるメリットの方が家に帰るより優れているのでまだ退院してはいない。

 自分のような年齢になるとシモネタで若い男の子をからかったり、4人部屋で友達の生いたちの内緒話を聞く時間は特に貴重なものである。

 いい家庭の出身と思っていたら、母子家庭で一人っ子。お母さんは統合失調症で自殺・・・。
 
 夫婦仲良くやっていたのに旦那が奥さんの性生活への不満を言われたから、会社で同僚に相談したら

 「奥さんは毎日、アレのことばかり考えてるんじゃないの?」

と、茶化された旦那さん。黙っていればいいものを、事の成り行きを全て家で暴露したため、友達は切れて、一切の夫婦生活を以後、拒否することにしたという。それは30年も前の話だという。それでも離婚しないところをみると旦那は妻である友達にほれ込んでいるし、離したくない存在であることを自覚しているのだろう。子供も、孫もいるのでなおさらのことだ。
 家で旦那と言葉を交わすことは殆どないという。・・・厳しい仕打ちだなあと思うけれど、そういうことが我が身に降りかかってきたら、自分に経済能力があったら離婚していたと思う。自分のことを会社でさらし者にしてくれた夫には愛情は持てないだろう。

 自分は患者同士で、病棟内で男と女の関係になったという事実を何件か知っている。最初に聞いたときは驚いたが、当事者に相手からのメールを見せられ、ガセではなかったんだと信じざるを得なくなった。その後も何件かそのような話を聞いたが、そのたびに病棟内も小さな社会が出来上がっていることを感じざるを得ない。
 
 もともと精神に問題を抱えるものは、家族から理解してもらえていないケースが圧倒的に多い。女性がうつ病になっても、「主婦」という身分が確立されているので、経済的に家族が困ることはないが、男性がうつ病を発症すると自活問題が持ち上がる。
 「うつ病」に理解がない奥さんだと、旦那は離婚されるケースが多い。入院患者の男性で、発病をきっかけに離婚させられた人は沢山いる。彼らに言わせれば、パートナーに理解がない以上、自分を捨てた相手には一かけらの愛情も残ってないが、子供への煩悩だけは断ち切れず、生活保護を受けながらの独身生活には随分こたえるとのことだった。
 入院すれば、皆同じ病に悩んでいることを知る。この病気は、残念ながら、なった人にしかわからない。だから他者から理解してもらえると、相手が特別な人に見えるのも不思議ではない。発展すれば深い仲になるのであろう。幸い自分は家族から大事にしてもらっているので、その類の経験は今のところない。

 女で良かった・・・とつくづく感じる今日この頃。長患いしている配偶者を持つ夫は9年もの長きに渡って病院代を払い、家事をこなし、会社での激務に疲労困憊しているはずである。自分は入院するたびにシワが増える。病気の友達が笑わせてくれるからである。背景に持っているあれやこれやは微妙に違うけれど、シャバに出ると自分で穴を掘ってしまうという点では皆同じなのである。それらの患者はシャバでは味わえないどんよりした重たい空気をもつ病棟が丁度いいのである。だから冗談も言えるし、昔話にも花が咲くのである。昔、一緒に入院していた誰かの奇行をネタにして、話題には事欠かない。みんな正常ではないのだから、内容は推して知るべしだろう・・

 娘がプロのバレエダンサーを目指して、オーディションラッシュに先駆けて、明日ドイツに旅立つ。ラッシュは来年の春まで続くので、春までに契約が取れない時は、声をかけてもらっている東京のバレエ団に入団するしかない。息子も大学は東京に決めているので、来春からは夫との二人暮らしが始まる。

 子供の心配事が一段落すれば、自分の状態は劇的に改善されるのではないかと思っている。アガスティアの預言によれば、娘も息子も幸せになれると断言してあった。これから、勿論色々なことが起きるだろう。しかし、それは本人達の人生になくてはならない事柄だろうし、離れていれば自分は神に祈る日々になるだろう。

 生命保険で自分の入院給付金が支払われるのは、半年しか残っていない。恐らく、新たに生命保険に加入して医療特約をつけるのは不可能であろう。人生、明日何が起きるか分からない。子供のこと、夫のこと。一日一日を感謝して祈るような気落ちで過ごしていかねばと思ってはいるが、まだ精神世界の本は読めない。恐らく、自分は神の試練を受けているのではないかと思う。


 
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